山崎 シングルモルト ウイスキー NVは滑らかで甘い口当たりを楽しめるウイスキーで、口に含むと華やかな芳香が膨らんで行くのが大きな特徴です。加えて、シナモンやバニラの甘さが余韻の中に感じられます。また、色味はやや赤みのある明るい琥珀色です。
山崎 シングルモルト ウイスキー NVはサントリーが革新的な試みとしてワイン樽貯蔵モルトとミズナラ樽貯蔵モルトをバッティングさせたことで、ウイスキーとワインのフレーバーが絶妙なバランスで一体化しています。ワイン樽貯蔵モルトは蒸留したばかりのニューポット(出来たてのモルト原酒)を、ホワイトオーク材をマテリアルにする樽で熟成し、原酒へ樽香が付き始めた頃に取り出します。その後、フランスのワイン製造で有名なボルドー産の赤ワイン樽へ移し後熟させたものです。
滑らかで華やかな印象の口当たりやイチゴやサクランボなどの果実味をイメージするフレーバーは、ワイン樽貯蔵モルトに由来します。また、ミズナラ樽貯蔵モルトは世界中のモルトファンや国外のブレンダ―からユニークと評価を受けた伽羅、白檀を感じさせるフレーバーを表現しており、「山崎」シリーズの大きな個性であるオリエンタルな雰囲気と熟成木香の余韻を楽しめるのが特徴です。また、「山崎」に使用されているモルト原酒はチル・フィルトレイション(冷却濾過)を行っていないため、「山崎」の個性を潰すことなく最大限に香味を活かしています。山崎 シングルモルト ウイスキー NVは「新山崎」として、リニューアルされたウイスキーで、ヴィンテージを示す年数表記がありません。
ヴィンテージとは異なりモルト原酒のバッティングに置いて原酒の熟成年数に捕らわれず、ヴィンテージにはない新たなウイスキーフレーバーの世界観を築いています。「山崎12年」や「山崎18年」など、世界で名立たる酒類コンペティションにて受賞歴のあるシリーズよりも熟成感が低い分、軽い口当たりと飲みやすさが人気のウイスキーです。2012年5月29日にアップデートされた「山崎」がノンヴィンテージの「新山崎」としてリリースされています。
山崎 シングルモルト ウイスキー NVを含め、「山崎」シリーズの製造を担う山崎蒸留所は、サントリー創始者の鳥井信治郎によって建設された、日本最古の蒸留所です。
また、鳥井信治郎は当時ウイスキー文化が浸透していなかった日本に置いて、日本人が造ったウイスキーを世界から評価される品質で製造するとした野心を持った人物です。
ウイスキー造りの情熱と夢を叶えるべく山崎蒸留所建設計画は1923年に始まります。山崎蒸留所が建設された土地は、気候が湿純であるためウイスキー造りに適した環境下にあり、水質の良い湧水が出ることで選ばれました。
また、現在でも行われている山崎蒸留所の一般公開(見学会)は鳥井信治郎によって開設当時から計画されていたため、アクセスのしやすさも考慮されたと知られています。ウイスキー造りは困難を極めましたが、1929年に国産ウイスキー第一号となる「白札」をリリースし、改良と研究を重ねながら、1937年リリースの「角瓶」の大ヒットへ繋げたのです。以降、名酒と呼ばれるウイスキーを次々に生産し、徐々に日本へウイスキー文化を定着させて行きました。
名酒のリリースを重ねる間に、二代目マスターブレンダ―の佐治敬三によって日本の代表となるシングルモルトウイスキー製造を達成すると言う新たな志が生まれます。また、佐治敬三は、個性が強調されたシングルモルトウイスキーは時代に受け入れられるとした、先見の目を持っていました。
シングルモルトウイスキー製造への挑戦がスタートし、同時に「山崎」シリーズの歴史が幕を挙げます。サントリーが保有する圧倒的な種類の原酒から選定してバッティングを重ね、試行錯誤を繰り返しながら2年間を費やし、1984年3月14日に「シングルモルトウイスキー山崎」の完成に至ったのです。「山崎」のラベルに使用されるロゴマークは佐治敬三の筆です。サントリーがまだ「寿屋」であった時代からのクラフトマンシップを受け継ぐ意味が込められているため、ロゴマークの「崎」の字には「寿」が見て取れます。
山崎 シングルモルト ウイスキー NVは、サントリーが世界に誇るウイスキーブランド「山崎」の熟成年数の表記が無いシリーズです。2012年に新発売された「新山崎」はこれに当たり、特徴としてノンヴィンテージでありながら「山崎」の複雑で絶妙なバランス感のある個性を表現しつつ、飲みやすさと親しみやすさを持っています。「山崎」の通年型新商品としては14年振りのリリースです。
また、サントリーが「山崎」と併せて世界に誇るウイスキー「白洲」もノンヴィンテージで同時リリースがされました。サントリーに置けるフラッグシップブランドの新たなリリースに先駆け、日本全国のバーテンダーを対象に「グランドハイアット東京」でセミナーが行われましたが、参加人数の多さは両ブランドへの注目度が極めて高いことを意味したのです。
山崎 シングルモルト ウイスキー NVが新たに発売されたのは、発売当時ハイボール人気が広がっており、ウイスキーのニーズが高まりつつあったことが大きな理由です。それまでウイスキーの需要があまり見込めなかった20代女性などが、クラブやダイニングバーなどで食事の際にハイボールを嗜む傾向にありました。
リリースを記念してサントリーにより会見が行われた際には、山崎 シングルモルト ウイスキー NVと共に、新たにバッティングに使用した「ワイン樽貯蔵モルト」のテイスティングを行う場が設けられ、フレーバーの説明がされています。また、山崎 シングルモルト ウイスキー NVはTVコマーシャルが制作されているのも特徴です。「なぜ、この場所なのか篇」では、山崎蒸留所の映像と共に、ウイスキー造りがされる環境が原酒樽の貯蔵庫や周辺の街並みなどと共に紹介され、「山崎」が持つ世界観の表現に成功しています。
また、CMのタイアップソング奏者として起用されたニューヨーク出身ギタリストのマイケル・トンプソンが奏でる「メモリー」や「G線上のアリア」はCMソングの中で話題を集めました。
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