自然に囲まれた宮城峡蒸溜所は、赤レンガの建物が印象的です。
創業者の竹鶴政孝氏は、「美しい自然がおいしいウイスキーを生む」と言い、宮城峡蒸溜所の建設時、木々の伐採を極力禁じました。
宮城峡では、直火ではなくスチームでじっくりと加熱して蒸溜します。また、ポットスチルも余市のストレート型ではなく、首の付け根が円く膨らんだバルジ型になっています。
この膨らんだ部分の働きで、重めの香り成分を含んだ蒸気の一部が液体となって釜に戻るため、華やかなモルトが生まれるのです。
華やかでやわらかな個性ゆえ、時に女性的と形容される宮城峡モルト。
その品質は世界からの評価も高く、2004年には宮城峡蒸溜所もSMWSに認定されました。
1969年、ニッカウヰスキーが余市蒸溜所に次ぐ2番目の蒸溜所として、宮城峡蒸溜所を設立しました。蒸溜所は一般客も見学できるようになっています。
宮城峡蒸留所では、主にグレーンウイスキーとモルトウイスキーの蒸留が行われています。
モルトウイスキーは宮城峡蒸溜所内で熟成されたあと、千葉県にある柏工場でブレンド、瓶詰めが行われます。また、グレーンウイスキーの熟成は栃木県の栃木工場で実施。現在は、モルトウイスキー用のポットスチル8基と、グレーンウイスキー用の連続式蒸留器2セットに加え、広大な熟成庫も蒸溜所内に設備されています。
そうして造られた宮城峡モルトは、軽やかでやわらかさのあるフルーティな香りが特徴です。
仙台宮城峡蒸溜所を囲む美しい森には、竹鶴政孝氏に蒸溜所を建てることを決意させた水、清流・新川川(にっかわがわ)が流れています。
建設予定地の検討中にこの地を訪れた竹鶴氏は、新川川の流れを見て、すぐに川の水でウイスキーの水割りを造って飲み、この地に蒸溜所をつくることを決意したというエピソードがあります。
その当時、竹鶴氏は川の名前を知らなかったそうですが、地元住民に川の名前を聞いたところ「”にっか”わ」と言う答えが返ってきて、たいそう驚いたそうです。
そして今では、この地は余市と並ぶニッカウヰスキーのふるさととなりました。
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