サントリーが山崎を製造するに当たり、革新的な試みを施したのが「シングルモルトウイスキー 山崎18年」です。サントリー保有の多才な原酒から選び抜いた「ワイン樽貯蔵モルト」を採用し、「ミズナラ樽貯蔵モルト」など18年以上の酒齢に達した秘蔵モルトをバッティングしています。
また、後熟成には、シェリーバッドの古樽を使用したフルボディのウイスキーです。色は他の「山崎」とは若干異なる赤みがかかった色をしており、後熟成に使用したシェリーバッドの古樽(スパニッシュオーク材)を由来とするイチゴジャムやレーズンなどのドライフルーツ系のフレーバーやビターチョコレートやコーヒー、トーストなどの香ばしさが感じられる複雑さが特徴です。
蜂蜜に似た滑らかな口当たりのほか、厚み感のあるボリューム豊かな味わいはほろ苦さとスパイシーさを感じますが、フィニッシュは甘酸っぱい熟した果実感と共に深い余韻が長く口の中に残ります。
「山崎18年」は、高級感漂うブラックカラーのラベルにゴールドカラーの印刷が印象的なパッケージで、品質の高さとプレミアムな世界観を表現しているのも特徴です。
ボトルに使用されているラベルは2000年頃まではPUREMALTと表記がされ、二重の金枠とメーカーのロゴマークが左上に印刷されているデザインでした。近年のラベルを使用した「山崎18年」と味わいにも異なる点があり、重みのあるミズナラ原酒のフレーバーや若干のスモーキーさ、ボディの重さが特徴的です。
また、「山崎18年」は、2005年から2015年にかけて世界の名立たる酒類コンペディションにて数々の受賞を毎年果たしており、世界中に品質を認められたジャパンメイドの高級ウイスキーとしてその存在感を示しています。
世界に限らず、日本国内でもジャパンメイドのウイスキーが流行となり、ラインナップの中でも上質なウイスキーとして「山崎18年」は特に人気アイテムのひとつです。また、リミテッドエディションと銘打った数量限定品の「山崎18年」もあり、国外の市場にて展開がされています。
1923年サントリーの創始者である鳥井信治郎が世界に誇れる様な日本のウイスキーを製造する志を持ち、山崎蒸留所の建設計画に着手したことでシングルモルトウイスキー山崎の歴史はスタートしました。
当時の日本では蒸留所は珍しく、ウイスキー造りには長い熟成期間が必要であることが理由で、蒸留所の内部で何が行われているのか理解されず、村人達から訝られた経緯なども歴史のひとつとして語られています。
1929年に国産ウイスキーとして「白札」がリリースされた後も試行錯誤が繰り返され、徐々に日本でのウイスキー文化が確立されていきました。
その中で鳥井信治郎の次男、佐治敬三がマスターブレンダーに着任し、創始者の情熱と伝統の技を受け継ぐことになります。
1980年代に入り、佐治敬三はシングルモルトウイスキーの製造に着手し、高度経済成長が最高潮に達した社会の風潮から時代を見抜き、価値観の多様化に合わせたオリジナリティーの高いシングルモルトウイスキーを目指したのです。
その個性的なシングルモルトウイスキーが「山崎」でした。佐治敬三とチーフブレンダーは数十万樽もある原酒の中から選別しバッティングを重ね、日々テイスティングをし続け、日本特有のシングルモルトウイスキーをテーマに調和のある味わいを目指して行きます。
そして、1984年に最初の「山崎」が完成しました。1992年には「山崎18年」がリリースされ、山崎蒸留所が80周年を迎えた2003年にインターナショナル・スピリッツ・チャレンジにて「山崎12年」が受賞したのを皮切りに、2005年には「山崎18年」がSWSCダブルゴールドを受賞しました。
以降「山崎」は世界での認知度が上がっていきます。また、2004年には「山崎18年」のアメリカ市場での展開がスタートしています。
山崎蒸留所は2006年に初流釜6基の形状を全て異なる形にした世界に類を見ない蒸留所の大改修を行い、2014年には新たな上流釜4基が導入されました。その間も「山崎18年」は世界に名立たる酒類コンペティションで高評価を受け、最高レベルの賞を数々受賞し続けています。
「山崎18年」は世界的にも人気が高く、国内であっても手に入り難いことで知られるウイスキーです。
また、「山崎18年」にはリミテッドエディションと呼ばれる基本的に国内で流通しないヴィンテージウイスキーが存在し、味わいやパッケージデザインがノーヴィンテージと異なります。リミテッドエディションの「山崎18年」にはボトルデザインに転写技術を用いて山崎蒸留所が描かれており、”LIMITED EDITION”と記載されているのが特徴的です。
マテリアルに桐を使用した外箱には日本をイメージさせる世界観をデザインしており、前半分のスケルトン素材に竹林がプリントされ、ボックスごとディスプレイ可能となるこだわった演出がされています。
また、ボックスは静岡県の伝統技術が採用され、高い技術を持つ静岡県の職人が釘の使用をせず組み立てたものです。
「山崎18年」は世界的な酒類の品評会などで受賞を重ねており、近年では2015年の「サンフランシスコ・ワールド・スピリッツ・コンペティション」にて最優秀金賞の中から最高位のウイスキーに贈られるベスト アザーウイスキー賞を受賞しています。
受賞は3回目ですが、数多くの原酒を作り分ける高いスキルや、モルト原酒の品質に対する世界の評価が確実なものになったと、サントリーホールディングス株式会社のコメントが残されています。
「山崎18年」は他の「山崎」と比較すると、ラインナップの中で受賞歴が圧倒的に多いウイスキーです。
大勢のモルトファンに高い評価をされる「山崎18年」は著名人にも愛されており、芸人である麒麟の川島氏が至極の一杯として「山崎18年」を挙げ、チューリップグラスで飲むスタイルを勧めています。
また、「山崎18年」が製造されている日本最古の蒸留所である山崎蒸留所では見学会を行っており、施設内のテイスティングカウンターで有料試飲が可能です。
一般的なバーなどでオーダーするより破格の値段で「山崎18年」を始めとするプレミアムウイスキーの飲み比べが出来ます。
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